旅先の不可解な事象3~神様の取材拒否(?)

 引き続き「不可解な出来事」です

仕事も含めて、あちこち旅をしていると不可解な現象にしばしば見舞われるのですが、
中でも、ワタクシ史上、もっとも不可解で強烈だったのが、
金谷神社(千葉県富津市)を取材した時の出来事
でした。

何しろ突然の豪雨、落雷、そして火事まで起きて、
目の前に消防車が集結するという、前代未聞の出来事…(*_*)

しかも取材に行き着くまでが、これまた苦労の連続。
「なんで?なんで?」が次々と起こる。

この不可解な事件の主役というか、
取材・撮影対象となったのは、こちら「金谷の大鏡鉄」という文化財です。

見た目は2つに割れた、円盤状の鉄の塊です。
千葉県教育委員会の説明によると…

鉄尊宮(てつそんぐう)として信仰の対象となっている円形の鉄の塊は、形状から大鏡鉄と呼ばれている。径160cm、厚さ11cm、重さ1.571tで片面の縁には幅6cmの枠があったといわれる。現在、大鏡鉄と呼ばれているが、鏡ではないことは明らかである。

 社伝によれば、文明元年(1469)6月に金谷神社西方の海中より引き上げられたものといわれている。鉄なのに錆びないということで不老の御利益を求め、信仰の対象となったという。本来の使用目的・製作年代等は明らかではないが、形態は宮城県塩釜市の塩竃神社にある製塩で使用する煎敖鉄鍋と類似していることから、製塩に使う鍋であると推測され、製作年代は中世以降と考えられる。

直径は160cm、私の背丈くらいあるので、かなり巨大です。重量約1.5トン!
昔の製塩用の鍋に似ているんだけど…という以外、何もわかっていない。
製造されたのは1000年~1300年頃らしく、長らく海中に沈んでいたが、15世紀の中頃に引き上げられた…という伝説が残るのみ。

海中に沈んでいたのに、錆びていない(腐食してボロボロになっていない)ということから、不老長寿のご利益がある「鉄尊さま」として、信仰の対象になっています。

いやー、かなり謎めいています。

よーし、取材・撮影しようと決めて、現地へ連絡、まず許可をもらわないと。

ところが…

★金谷神社には常駐・管理する宮司さんはいない
★「鉄尊さま」が安置されている小さな社は鍵がかかっている
 (参拝できるがガラス越しでは撮影できません)
鍵を持っているのは地元の氏子さんらしい
★誰かな?誰かな?(笑)

「鍵を持っているのは○○さん」と言われて、電話すると
「いや、私は持っていないよ、□□さんじゃないかな?」

そちらへ電話すると
「確かにあったはずなにんだけど見当たらないんだよねー」
「お祭りの時には開けたんだから、どこかにあるはずなんだけどねー」
(^_^;)

そんなやり取りだけで数週間を費やし
(個人宅へ連絡するので、なかなかご本人がつかまらないのです)
「鍵が見つかったら連絡くださいね」とは伝えたものの、
そんなの忘れちゃうよね~、という状態のまま数ヶ月が経過。

こちらも仕事ですので放置したままというわけにもいかず、
数ヶ月後、再び鍵の持ち主に連絡すると、
「あの…亡くなったんですよ…」
と😢なんてことでしょう💧

気を取り直し、再び鍵の管理者を探して~中略~

ようやく取材・撮影にこぎつけたわけですが、
最初に連絡してから半年近く過ぎていました。

この時点で「鉄尊さまは取材拒否してるのかも」と思わないでもなかったのですが、
ようやく取材の日取りも決まり、千葉県富津市浜金谷へ。

金谷神社は、かの有名な鋸山のふもとにあります。

取材前にはきちんと参拝。
これから撮影させていただきます、お騒がせしますがよろしくお願いします。
自分なりにご挨拶したつもりでしたが…。

鉄尊さまは本殿の右の、小さな社の中に安置されています。

鍵を開けて、撮影準備に入ると…

いきなり ザバーッ!☔☔☔

「あちゃー、ゲリラ豪雨?」

カメラマンは傘をさしながら必死に撮影するものの、雨が写り込まないように、そしてカメラが濡れないようにするのが精一杯で、全身スブ濡れ。
撮影は正味30分くらいなのですが、その間、ずーっと土砂降り。

「これ以上は無理だから」と撮影が終了したとたん、不思議と雨は小降りに。
ほんとに何かの嫌がらせですかと思うようなタイミングでした。

「雨が上がったから、金谷神社の外観を撮ろうか」と境内の外へ。
鳥居の前に車が停車したり、神社前の車道を車が行き交うので、外観撮影は意外と時間がかかります。

雨は上がったのですが遠くでゴロゴロ…と雷が鳴っていました。

撮影が無事に終了し、荷物も片付けて、さてどこかでご飯でも食べようかという話をしていた時、

ドッカーン!⚡⚡

「うわ、近場に落ちたよ!」

腹の底まで響くような雷鳴。雨は上がっていたのに雷が落ちた様子。でも、まさか火事にはならないよね…と思うそばからサイレンが鳴り響き、地元の消防団の人たちがいち早く駆けつけて、消火栓に手早くホースをつないだり、ものすごい勢いで走り回ったり、叫んだりしています。

「え、マジで火事なの?」

金谷神社の裏手のにあたる方向で落雷→火事になったようで、見ると煙が上がっています。もちろん消防車も何台も駆けつけて、本格的な消火活動を開始。

あまりの急展開に我々もビビりまくりです。

もしこれが、ただの通りすがりなら、邪魔にならない程度に野次馬してたと思いますが、そもそも「鍵が見つからない」状況からの経緯を考えると、とてもそんな気にならず、言葉も出てきません。

火事の方は無事に鎮火した様子でしたが…

もしや取材されたくない神様を、無理やり取材しちゃったのかなー?

申し訳ないような気持ちを抱きつつ「金谷神社の大鏡鉄(鉄尊さま)」として
予定通り掲載しました。

ほんとにあれは何だったのかなー?と、十数年経った今も不思議です。

とにかく鉄尊さまは、あまり人目にさらされたくないのでしょう。
だって何百年も海中に沈んでいたくらいなのですから💦

伝説によると・・・

1469年6月、7昼夜にわたって暴風雨が続く中、金谷の沖に何か光を放つものが見えた。嵐がおさまるのを待って地元民が行ってみると、巨大な鉄板らしきものを見つけ、引き上げようとしたが、あまりにも大きく重く、上げることが出来ない(そりゃそうだよ1.5トンだもん!)。そこで金谷神社に祈願したところ、翌7月1日に鉄板が真っ二つに割れて、ようやく引き上げることができた。そして金谷神社に奉納され「鉄尊大明神」となった。

私が取材したのも7月でしたし、嵐や暴風雨、呼んでましたよ~💦
鉄尊さまは何かしらそういうパワーを秘めているのでしょうか。

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