旅先の不可解な事象

 旅先で不可解な事象に遭遇する、ということがあります。
怪異現象とでもいうのか、まあ、「出たか!」という感じのアレです(^_^;)

「うらめしや~」と出てくるなんてことはないのですが、
どう考えても物理的・常識的にありえないでしょー、
誰か原因を教えて~、という出来事です。

「いやーん、怖い話ね」と思われるかもしれませんが、
実は、その場ではさほど怖くないんですよね、ただ「?」という気持ち。

で、自分なりにまとめてみました。

1.電子機器類がおかしくなる(作動不良、バッテリー切れ)

怪異現象が起きる時、電子機器類がやられることがなぜか多いんです。
仕事でホテル取材をしていた頃は、まずカメラマンのカメラがおかしくなる
・いきなりバッテリーがなくなる、切れる。
・ストロボを使うと部屋の電気がすべて落ちる(特定の部屋だけ)
・変なものが写る(当時はフィルムだったので現像してから発覚)
※変なもの、説明がつかないものが写った時は捨てます、仕事先に怪異な写真を出すわけにはいきませんので。

んなもん、ただの接触不良だろー!と思う方もいると思います。そうかもしれません。
ただ現場にいる身としては、まるで何か意思があるものが撮影を邪魔しているような感じで、ものすごくしつこい(笑)。何度も何度も繰り返し、そういうことが起きます。

★バンコクのホテルで
とあるヨーロッパ系の高級ホテルを取材。セミスイートくらいの少し豪華な部屋で撮影を始めると、上記のような現象に襲われ、なぜか頭上で「ゴンゴン」と音がする。ストロボの電源を別のコンセントから取ったり、カメラの電池交換をしたり、なんとか続行。私はカメラに写り込まないように部屋の隅から隅へと移動するのだが、その度に私の頭上で(まるで私を追いかけてくるかのように)「ゴンゴン」と、何かを叩きつけるような音がする。
安ホテルではないので上の階の、たとえば掃除している音が響くとも考えにくい。
こうした撮影はチェックイン前、昼~14時ころに行うのが常なので、別に怖くはない。ただこっちは仕事なんで「やめて~、撮影させて~」。この時は結局、このセミスイートの部屋の写真はまともに撮れないので、途中で終わらせた。
奇妙だったのは、私が部屋の中を移動する度に「ゴンゴン」も瞬間移動?して、私の頭上でしつこく音を立てること。上の階で誰かが歩いているとか掃除しているとか、そういう感じとはまるで違う。第一、チェックイン前なので基本的にゲストはいない時間帯だしね…。

★日本の古い施設で
昭和初期に建てられた木造の、非常に豪勢な施設で、広報担当者の説明を聞きながら館内を撮影。お客さんのいない時間帯で、我々3人しかその場におらず、館内はどこもひっそりしていた。昔の建物なので和式の便所が廊下にある。もちろんすごく広くて便所にしておくのがもったいないような(笑)造り。天井近くにタンクがあって、鎖を引っ張ると上から水がジャーッと流れる旧式の水洗便所。昭和初期だから当たり前。
もともと昔のトイレに興味がある私は、その便所ものぞかせてもらった。和式とはいえ豪華な着物や結婚衣装を着て使う場合もあったとかで、お付きの人が着物の裾を持って、二人がかりで入ることもあったそうだ。
で、便所見学を終えて、また部屋の装飾などを見ながら撮影。広報担当者の話を聞いている最中に、いきなりさっきの便所で「ジャーッ!」と水が流れる音がする。もちろん我々しかいないので便所を使う人もいない。1回目は「あれ?」と思ったが聞き流す。ところが話をしている最中に、二度、三度と「ジャーッ!」と流れるのだ。
「あのー、お手洗いが…」と広報担当者に言うと、「あ、はい。流れてますね」。沈黙。そしてまた「ジャーッ!」と聞こえる。
「誰か…いらっしゃるんですかね?(この世の人ではない人が)」
「そうみたいですね」
「こういうことはよくあるんですか?」
「ここのお手洗いだけ、よくあるんですよねぇ(笑顔)」

…まあ、仕事なんでこれ以上は聞けませんよね。
部屋を撮影しているカメラマン(怪異現象によく遭遇している)にそっと聞いてみると「うーん、ちょっとバッテリーがおかしいかなー」

とまあ、こんな風に、いったん始まるとしつこい。まるで「ワタシを認知しろ!」というような感じで繰り返されることが多いんですよね。

2.謎の足音

なぜかホテルで遭遇することが多いのが、この「謎の足音」です。上の階からずーっと響いています。そりゃ上の階にも宿泊客がいるんでしょうから足音くらいするだろうって?そう、普通の足音なら驚かないんですが、明らかに何かがおかしいんですよね。何時間も続くんですもん…

★ロンドンのホテルで
創業1900年だかの、古い古いレンガ造りのホテル。建物の壁面にはおどろおどろしいほど彫刻が隙間なくぎっしりと刻まれて、気味が悪いといえば気味が悪い。でも古い建物は好きなのでそんなに気にしなかった。
まずチェックインして通された最初の部屋。中庭に面した半地下みたいな部屋なのだが、一歩入った瞬間から息が詰まる。換気が悪いのかと思って窓を開けても息苦しい。しまいには頭痛がしてくる(私はめったに頭痛にならない)。「これはヤバイ」と思って、すぐにフロントへ戻り、部屋を替えてくれというと、理由も聞かず、あっさりと4階の角部屋に替えてくれた。表通りに面しているし、窓は多いし、気持ちのいい部屋だったので満足。
で、謎の足音は、もう寝ようかと思った12時過ぎ頃に始まった。
「コツコツ、コツコツ、コツコツ…」
上の階だ。昔の建物だから響くのかなー?でも、さっきまで何の音もしなかったのに…。
その足音は上階の部屋の隅から隅まで移動する。硬い革靴でせわしなく歩き回っている感じ。でも待てよ、床には絨毯があるんじゃないか?少なくても私の部屋にはあるぞ。おかしいなー、と思って上の階を見に行った。古いホテルの階段を上って5階まで行く。ここだろうな、という部屋の前に行ってみると、シーン。耳を澄ませてみても5階では、特に何の音もしない。で、自分の部屋に戻ると、さっきと変わらず「コツコツ、コツコツ…」。
それがもう1時になっても2時になっても、ずーっと響いているので、こちらも「もういいや」と寝てしまった。朝になって目が覚めると静かになっていた。
ところが翌晩、また12時過ぎになると、まったく同じ足音が「コツコツ、コツコツ…」。それまでは何の物音もしないのに、突然、始まるのだ。うーん、これはヤバイかも。と思ったところで何もできないので、足音を聞きながら寝るしかない。ちなみに古いホテルとはいえ、他の部屋の物音が聞こえてくるようなことは全然なかった。ただ上階というか天井の真上を行ったり来たりする足音のみ。
3泊くらいしたと思うが、昼間は昼間でバスルームのタオルが、タオル掛けから離れた場所に落ちていたり(メイドさんが掃除してきれいにしているはずなのに)、妙なことがあって、夜は毎晩、「コツコツ」さんが何時間も歩き回る。謎のホテルだったが特に怖いと思うことはなかった、ただうるさいから勘弁してください!と(^_^;)

★日本の宿で
伊豆方面の、海に面したホテルで似たようなことがあった。そこは全15室の、もともと保養所だった建物をリゾートホテルにしていて、こぢんまりしていた。取材・撮影で行ったので、そのまま宿泊させてもらうことに。泊まった部屋はメインの部分から少し離れた奥座敷みたいな造りで、泊まった部屋(1階)と2階の部屋だけが独立しているようなレイアウトで、静けさが保たれていいなーと思った。しかし、ロンドンの謎の足音と同様、夜になると上の部屋をずーっと歩き回る足音が聞こえてきて終わらない(^_^;)
革靴みたいな「コツコツ」ではなく、スリッパ?サンダル?でのっしのっしと歩いている感じ。ドンドン、ドンドン、けっこう勢いよく歩いている。でももう夜中だぜ?
たまに電話しながら歩き回る人とかいるけど、潮騒が響くだけの静かな、夜のリゾートホテルで、何時間も休まず歩き回る人って、どんな人なのー?やっぱり普通の、というかこの世の人じゃないとかー?(笑)
この時はもう見にも行かず、1泊だけだからと諦めて寝ました。翌朝、ご飯を食べている時に、その部屋のゲストらしき人はいないか?と思って気をつけていたが、その方向へ出入りする人は誰もいなくて、本当は誰も泊まってなかったんじゃないか?
まあ、こちらも仕事で行っているので「昨日、こんなことがあったんですけど」とスタッフを問いただして究明することもできず…。だって「夜中に、ずーっと続く足音がうるさかったんですけど」と言ったところで、「ああ、あそこは誰もいないのに足音だけする部屋なんですよ」って答えないよね、どう考えても。聞くだけ野暮だわ。

文字だけの投稿をここまで読んでいただきありがとうございます。
この項、続けます(強引…)

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